「光×プログラミング」で理系を身近に パナソニック、IoT照明を教育現場へ

2026年08月25日 07:08

パナソニック

光を使った表現活動とプログラミング学習を組み合わせたIoT照明「ILLUMME(イリューム)」。パナソニック エレクトリックワークスは2026年9月から学校・教育機関向けに本格販売する(画像はパナソニック エレクトリックワークスリリースより)

今回のニュースのポイント

パナソニック エレクトリックワークスは、光を使った表現活動とプログラミング学習を組み合わせたIoT照明「ILLUMME(イリューム)」を、9月から学校や教育機関向けに本格販売します。360度発光するRGB光源を備え、Scratchをベースにしたブロックプログラミングで色や光の動きを制御できます。理工系分野を身近に感じる機会を増やし、STEAM教育を通じて次世代の技術人材育成につなげる狙いです。

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 パナソニック エレクトリックワークス社は24日、光を使った表現活動とプログラミング学習を組み合わせたIoT照明「ILLUMME(イリューム)」を、2026年9月から学校や教育機関向けに本格販売すると発表しました。同社は単なる照明器具にとどまらず、「光を創る・プログラムで動かす・感情や物語を表現する」という一連の体験を提供するSTEAM教育向け体験型教材として展開する考えです。

 ILLUMMEは手のひらサイズのコンパクトなIoT照明で、ピンポン球サイズの球体内部にRGB LEDを搭載し、360度均一に発光します。赤・緑・青の組み合わせによって多彩な色を表現でき、複数の光源を制御することで、色や動き、明るさの変化を通じて感情や物語、世界観を表現できます。「空間を照らす道具」にとどまらず、「自らのアイディアを光で表現する道具」として活用できるのが特徴です。

 プログラミング環境には、教育現場で幅広く用いられている「Scratch」をベースとした仕組みを採用しました。同社が独自開発した12個の操作ブロックを追加しており、高度な専門知識がなくても視覚的なブロック操作で直感的に光を制御できます。プログラムの記述そのものを覚えること以上に、「嬉しい」「悲しい」といった感情や風景、物語などを光でどう表現するかを考え抜くプロセスを重視し、論理的思考力と豊かな創造力を同時に育む設計となっています。

 同社がこうした教育領域に取り組む背景には、日本の若者と理工系分野との距離を縮めたいという考えがあります。同社によると、日本の若者は数学や科学の分野で世界的に高い学力を有する一方で、理工系を将来の進路や職業として身近に捉える機会が十分ではないという課題が存在します。そこで「理系科目として学ぶ」のではなく、「光を使って自分のアイディアを形にする」体験を経ることで、理工系分野への関心や親しみやすさを引き出すことを目指しています。

 すでに「ILLUMME」は本格発売に先立ち、小中学校や高等専門学校、企業の研修などで活用実績を積み重ねているほか、経済産業省の「STEAMライブラリー」にも教材として掲載されています。さらに、大阪・関西万博に関連した子ども向けワークショップや、病院、障がい者施設における表現プログラムなど、多様な現場で体験機会が提供されてきました。

 理工系分野を将来の進路として身近に感じる機会をどう増やしていくか。ILLUMMEが目指すのは、プログラミング技術の習得そのものにとどまらず、光という身近な素材を通じて技術を「使い、表現する楽しさ」を実感してもらうことです。「光を創る」体験が次世代の理工系人材の裾野を広げていくか、9月からの教育現場への本格導入が注目されます。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)