今回のニュースのポイント
国土交通省は9月24日、国際海事機関(IMO)の第12回貨物運送小委員会(CCC 12)において、メタノールやエタノールを燃料とする船舶の改訂安全ガイドライン案に合意したと発表しました。乗組員保護の要件新設や火災・漏えい対策を拡充した全18章からなる改訂案で、2027年6月予定の海上安全委員会(MSC 113)で承認される見込みです。同会合では、船上で排ガスからCO2を回収・貯蔵する「船上二酸化炭素回収・貯蔵システム(OCCS)」の安全基準策定に向けた検討も開始されました。
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国土交通省は9月24日、9月14日から18日にかけて英国ロンドンの国際海事機関(IMO)本部で開催された「第12回貨物運送小委員会(CCC 12)」の審議結果を発表しました。同会合では、国際海運の脱炭素化に向け実用化が世界的に進むメタノールおよびエタノールを燃料とする船舶について、安全基準となるガイドラインの改訂案を取りまとめ、全18章からなる改訂案を最終化しました。
アルコール燃料は燃焼時にCO2を発生させるものの、将来的に合成燃料やバイオ燃料へ移行することで持続可能な代替燃料となることが期待されています。IMOでは2020年に「メタノール・エタノール燃料船暫定安全ガイドライン」を策定しており、技術的知見の蓄積を踏まえて包括的な見直しが行われました。改訂案では、炎が見えにくいアルコール燃料の特性に応じた防火構造や消火設備の要件を拡充したほか、燃料タンクやバンカリングステーションでの漏えい・火災・爆発リスクを低減する対策を強化しています。
また、新たに「乗組員の保護」に関する章(第18章)を新設しました。アルコールへのばく露が健康に及ぼす短期的・長期的な影響を考慮し、通常作業および緊急時に必要な保護具の備え付けを求める内容です。特に毒性の高いメタノールについては、蒸気検知設備や安全管理要件を整備し、乗組員が立ち入る区域を中心に適用することで実態に即した安全基準としています。日本の提案したバンカリング場所の漏えい検知・換気要件や配置明確化、燃料調整室の換気合理化などが数多く反映されました。本改訂案は2027年6月開催予定の第113回海上安全委員会(MSC 113)で承認される見込みです。
一方、会合では「船上二酸化炭素回収・貯蔵システム(OCCS)」の国際安全基準づくりに向けた検討も正式に始まりました。OCCSは、船舶の排ガスに含まれるCO2を船上で回収・圧縮・液化して貯蔵し、陸上等へ引き渡す技術で、既存船を含めたCO2削減策として注目されています。IMOは新技術や代替燃料を使用する船舶からの温室効果ガス(GHG)排出削減を支援する取り組みの一環として作業を進める方針で、会合では、目標指向型・技術中立を基本とするガイドラインを策定する方針で合意しました。今後は通信部会を設置し、具体的な暫定ガイドライン案の作成を進めます。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













