今回のニュースのポイント
NECなど5社は、総務省の2026年度「ワット・ビット連携関連実証」に採択され、栃木県内の複数拠点に分散配置したGPUサーバーを高速光通信で結び、事業者を跨いで計算資源を共有する実証実験に取り組むと発表しました。実証期間は2026年8月から2027年2月までです。AI利用の拡大に伴い計算需要が高まる中、地域ごとに個別配備する方式では経済性や電力面で制約が大きいとNECは説明しており、既存の地域通信インフラを活用した効率的な分散型計算基盤の実現可能性を検証します。
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日本電気株式会社(NEC)をはじめとする5社は、栃木県内の複数拠点にGPUサーバーを分散配置し、高速光通信で接続して共同利用する実証実験を始めると発表しました。本取組は総務省の2026年度「ワット・ビット連携関連実証」に採択されたもので、2026年8月から2027年2月までの期間、AIの普及に伴い需要が拡大するGPUなどの計算資源を、地域内で効率的に利用・共有する仕組みを検証します。
生成AIなどの急激な普及に伴い、データ処理を担うデータセンターや計算資源への需要は急速に高まっています。一方でNECは、地域ごとに高性能GPUを個別に配備・保有する従来型の方式では、設備投資などの経済性や電力供給面での制約が大きいと説明しています。
そこで本実証では、地域に既に存在するケーブルテレビ事業者等の拠点や光ファイバー網を活用し、複数拠点に分散配置したGPUをネットワーク越しに一体的な計算資源として利用するモデルを検証します。参画するのはNEC、ケーブルテレビ株式会社、鹿沼ケーブルテレビ株式会社、宇都宮ケーブルテレビ株式会社、株式会社エイジェックスポーツマネジメントの5社です。
技術面では、栃木県内の複数拠点を光ファイバーで接続し、NECのトランスポーテーションシステム「SpectralWave WXシリーズ」を用いてAPN(All-Photonics Network)を構築します。異なる事業者の拠点間に分散されたGPUサーバーを高速・大容量かつ低遅延なネットワークで結び、事業者を跨いだGPUリソースのシェアリング(共同利用)が円滑に機能するかを検証します。
実証内では分散GPUを用いた実際のAI処理の検証として、プロ野球独立リーグ「栃木ゴールデンブレーブス」の試合映像を活用します。映像認識AIと大規模言語モデル(LLM)を組み合わせ、分散配置されたGPUによるリアルタイム推論の挙動を確かめます。さらに、災害時を想定し、通信経路を別経路へ動的に切り替える光パス切替機能の実証もあわせて行います。
今回の取り組みは、大規模なデータセンターにすべての計算資源を集中させるのではなく、地域内の既存インフラと高速光通信を組み合わせ、GPUを分散配置・共有する「ワット・ビット連携」の分散型モデルを探るものです。NECなど5社は2027年2月までの実証を通じて、GPUリソースシェアリングの有効性や地域分散型データセンターの運用を検証し、地域事業者が保有するネットワークやデータセンター設備を活用した分散型モデルの適用可能性を評価する方針です。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













