電気料金値上げ 製造業への影響を懸念 

2012年12月11日 10:39

 帝国データバンクは11月の企業倒産(負債総額1000万円以上)が938件、負債額で2495億400万円と前年同月に比べ、件数では3.4%減少したものの、負債額では30.9%の大幅増になったと10日、発表した。

 帝国データバンクは今後、電気料金値上げの影響など、特に製造業への影響が懸念されるとしている。

 また帝国データバンクは前年同月比の推移で件数は「一進一退を繰り返している」が、負債総額では前年同月に比べ589億6600万円増加していた。11月は大型倒産では福井県のワシ興産(自動車用アルミホイル販売)の270億円を筆頭に、同社関連会社2社の負債を合わせると、3社のみで490億円になっていたとしている。

 倒産の原因では85.9%が不況型倒産で、金融円滑化法利用後の倒産も43件、円高関連倒産も15件が確認できていた。長引くデフレ不況で資金力の弱い中小零細事業所の資金ショートが懸念されている。(編集担当:森高龍二)