大震災による関連倒産 累計で258社に

2011年08月02日 11:00

 帝国データバンクが7月31日時点でまとめた東日本大震災関連倒産動向調査の結果によると、7月の震災関連倒産は49社となり、同データバンクが集計を開始し始めて初めて前月より減少に転じた。ただ、震災関連倒産は累計では258社、負債総額は1297億4400万円、倒産企業の従業員数は3917人にのぼっている。

 同データバンクによると、7月は関東エリアでの倒産が19社と最も多く、東北10社、北海道が7社、四国3社などとなっていた。九州での倒産はなかった。

 倒産のパターンでは間接被害が47社と全体の95.9%を占めた。直接被害は2社にとどまった。業種別では建設が10社と最も多く、建材・木材卸が5社、外食が4社となっていた。

 同データバンクでは「(同社が行った)東北3県・沿岸部被害甚大地域の現地確認調査で実質営業不能状態の企業が約2500社を数えており、実際には倒産の危機に瀕している。今後、直接被害を受けた企業の倒産の判明がすすむほか、原発事故や取引先被災による間接被害の広がりも全国各地に予想されるなどから引き続き高水準で震災関連倒産は推移する見通しである」と警鐘を鳴らしている。
(編集担当:福角忠夫)