財務省、個人向け国債の特例措置で中途換金が可能に

2011年03月16日 11:00

 財務省は15日、今回の大地震の被災者について、「罹災証明書」がなくても個人向け国債を中途換金できる措置を講じると発表した。災害救助法が適用されている岩手、宮城、福島などの市町村の住民が対象。国債を取り扱っている金融機関に、同日付で対応を要請した。同法の適用区域が拡大されれば自動的に追加する。

 本来、個人向け国債は発行から一定期間は中途換金ができず、地方自治体が発行する罹災証明書などを提示した場合に限り、この期間中の換金に応じる。今回の地震では市町村役場も壊滅的な被害を受け、証明書を出せないケースがあると見て特例措置を講じる。

 また同省は被災者への寄付金で、中央共同募金会を通じてNPO法人やボランティア団体などに提供するものを「指定寄付金」に指定した。法人が同募金会に寄付金を託した場合は全額が損金に算入され、個人の寄付も一定額が所得控除の対象となる。これは11日の地震発生当日分の寄付までさかのぼって適用するという。