積水ハウス、業界初のオリジナル鉄道コンテナを導入

2011年01月24日 11:00

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積水ハウスは50周年記念モデルにおいて、工場間の鉄骨部材輸送でモーダルシフトを行い、環境負荷低減のための運用を開始した。

 政府が推進する環境負荷軽減対策のひとつ「モーダルシフト」。これは、トラックや航空機による貨物輸送を鉄道や船舶に転換することで、CO2排出量の削減や、省エネなどの効果がある。ソニー<6758>やキリンホールディングス<2503>などは、早くからこれを取り入れ、環境対策に取り組んでおり、現在様々な企業が導入・実践している。

 住宅大手の積水ハウス<1928>も、50周年記念モデルにおいて、工場間の鉄骨部材輸送でモーダルシフトを行い、環境負荷低減のための運用を開始した。同社が行うモーダルシフトは、昨年9月より販売を開始した50周年記念モデル「Be Sai+e(ビーサイエ)」の鉄骨軸組の輸送だ。このモデルは従来の各エリア工場での生産体制ではなく、静岡工場(掛川市)で昨年11月に稼働を開始した新製造ラインで集中生産しており、それを関東工場(茨城県古河市)や東北工場(宮城県)・山口工場(山口市)へトラック輸送していた。このうち特に輸送距離が長い東北工場と山口工場への輸送手段を鉄道に切り替えるモーダルシフトを実施。今回の導入により年間162.24トンものCO2排出量を削減することが可能となり、環境負荷低減に大きく寄与する。

 導入された同社オリジナルの31フィート(約9.45メートル)コンテナは、大型の鉄骨部材も積載が可能。また、このオリジナルコンテナは現在、静岡から山口間で運行しており、「エコ」をテーマにしたオリジナルラッピングが施され、沿線での環境PRも目指している。すでに同じ住宅業界ではミサワホーム<1722>やパナホーム がモーダルシフトにより、鉄道コンテナ輸送を導入しているが、自社オリジナルとなるのは、同社が業界初となる。