富士通は同社の持つ力を最大限に活かすべく、あらゆる業態との協業を模索し、推進している。12月に入りThe Boeing Company(以下、ボーイング)と戦略的協業を終結。RFIDやCMBなどのAIT(自動認識技術)を活用し航空機の整備業務を効率的に行うAIT整備サービスを共同で開発、推進することに合意している。
AIT整備サービスは、航空機の部品や装備品、機材などにAITデバイスを取り付け、整備プロセスにおけるデータを自動的に収集することで部品適用状況や在庫状況を管理でき、航空機材の効率的な運用を可能にするサービス。富士通は、AIT整備サービスに関わるAITタグ、リーダー、ミドルウェア、システムインテグレーション、導入サービスなど全世界共通のIT基盤をボーイングに提供し、ボーイングは航空会社の要求や運用環境に合わせたAIT整備サービスの提供、さらにAITからのデータを活用した航空会社業務全体のソリューションを視野に入れた長期計画を立案する。また、ボーイングは2012年第1四半期(2012年1月から3月期)より、航空会社向けに同サービスの提供を開始するという。
9月には米CA Technologiesと運用管理分野での戦略的協業を締結。この協業に基づきCAのアプリケーション性能管理ソフトウェア「CA Application Performance Management(CA APM)」を国内で販売。一方、CAは主に北米、欧州市場で富士通の業務プロセス管理ソフトウェア「Interstage Business Process Manager Analytics」をCAブランド(CA Business Process Performance Analytics)で販売し、両社は製品ラインアップの相互補完と市場拡大の足がかりを得ている。