内閣府が行った外交に関する世論調査で、回答者の83.2%が日本の国連常任理事国入りに賛成していることが分かった。昨年10月の調査に比べ4ポイント増えた。逆に反対は6.2%と0・6ポイント減少した。
調査は今年10月21日から31日までの間に全国の20歳以上の3000人を対象に調査員による個別面接聴取方法で実施。1953人から有効回答を得ている。
それによると、日本の常任理事国入りに賛成する理由では「非核保有国で平和主義を理念としている日本が加わることが世界の平和に役立つ」とするものが29.4%で最も多く、次いで「日本は国連に多大の財政的貢献を行っているのに、重要な意思決定に加われないのはおかしい」というもので26.5%あった。「アジアの一代表として安保理常任理事国になることで、国連の場をより地域的に偏りのないものにすることに役立てる」というものも6.8%あった。
一方、常任理事国入りに反対とする意見では「国連に対し、これまで以上の財政的負担を負わなければならなくなる」というものが最も多く24.6%、「国連の軍事活動に積極的に参加しなければならなくなる」というものが22.1%、「常任理事国にならなくても、経済・社会分野や環境問題などの非軍事的分野で十分な国際貢献を行っていける」というものが18.9%と続いた。
このほか、「常任理事国になるのであれば、憲法を改正した上でなるべきだ」とする意見も12.3%あり、前回調査より7.5ポイント増えていた。
(編集担当:福角忠夫)