国土交通省は「屋外広告士」の試験実施機関になっている全日本屋外広告業団体連合会が今年11月7日に行った今年度の試験で、昨年度の試験問題と同じ問題が出題されていた事態を受け、19日、同連合会に対し、詳細な事実関係と発生の原因、背景、再発防止策について12月3日までに報告するよう求めた。
この問題は学科試験(問題A、関係法規科目)で同じ問題が出題されたもので、同連合会では「職員の手違いにより出題された」としている。連合会では「(採点の結果)解答状況について試験委員会に諮り、精査した結果、広告物の表示及び掲出物件の設置に関する必要な知識を測定する観点から、特別な配慮をする必要はないものと判断するとの結論を得た」とし、試験の平均点等、今回の問題を加味せずに算出するとしている。
屋外広告士の試験はマークシート方式の学科試験(関係法規15問、広告デザイン20問、設計・施行15問)と実技試験(デザインか設計のいずれか選択)により実施される。18歳以上で実務経験が3年以上あれば受験できる。昨年度は1095人が受験、400人が合格した。今年度は964人が受験を申し込み、907人が受験した。12月20日に合格者が発表されることになっている。
(編集担当:福角忠夫)