経済産業省が円高の影響に関する緊急ヒアリング調査を今月11日から24日にかけて、輸出製造企業を中心に102社、同時に下請企業を含む中小企業98社から現場の生の声を聴取した結果、製造業51社の回答では、1ドル85円の円高が続いた場合、39%の企業が海外に移転、61%が海外生産を拡大するなどの措置を考えると回答するなど、国内産業の空洞化が加速するおそれのあることが分かった。
同省が27日、発表した。それによると、対ドルの円高により既に製造企業の6割強が減益と回答し、企業の収益を圧迫していることが裏づけられた。
また、1ドル85円の円高水準が続いた場合、中小企業の7割、下請中小企業では8割強が減益になると回答し、取引先からのコストダウンの要請をはじめ、海外企業に仕事を奪われるなど、懸念する声が相次いで出ていた。
(編集担当:福角忠夫)