7月に入り前年7月の自殺者数を上回る

2010年08月09日 11:00

 政府あげての自殺者防止対策の取り組み成果もあって、今年1月から6月までは、毎月、前年同月の自殺者数を下回ってきたが、7月に入って初めて、前年同月を上回ったことが分かった。

 警察庁が8月6日発表した今年の月別自殺者数で、7月の自殺者は2838人となり、前年同月(2783人)に比べ55人増加した。1日あたり91.5人が自ら命を絶っていたことになる。

 1月から7月末までの累計では1万9969人となり、前年同期比で148人少ない。ただ、現在の推移を辿ると平成10年以来続いている年間3万人の自殺者が生まれる状況を22年も解消できないまま、23年を迎えることになりそう。

 警察庁が21年中の自殺者(3万2845人)の原因、動機などを分析した結果では、健康問題が最も多かったが、経済問題、生活問題が原因で自殺したと見られるものも2番目に多く、家庭問題、勤務問題などがこれに続いているとしている。
(編集担当:福角忠夫)