竹中工務店は3日、2007年に開発した「波形鋼板耐震壁」を、肥後橋MIDビル(大阪市西区)や、広島工業大学9号館耐震改修(広島市佐伯区)など12件のプロジェクトに採用したと発表した。
「波形鋼板耐震壁」は、鋼板を波形にすることで、波形方向に対して自由に伸び縮みする一方、地震力などの水平力には抵抗するという特徴がある。これまで、鉄筋コンクリート造建物(以下RC造建物)では耐震壁として活用されてきたが、このたび一般的な鉄骨造建物(以下S造建物)における耐震部材としても適用されることになった。これにより、大地震時における高い安全性と低損傷性を実現するとともに、非常に狭い空間に設置が可能なため、面積の実質有効率を高め、空間の自由度を拡大することも可能となる。
同社は今後、新築・リニューアル、適用する建物種別に関わらず、RC造建物やS造建物に幅広く適用していきたいとしている。
(編集担当:北尾準)