村田製作所 第1四半期での過去最高売上高を達成

2010年08月02日 11:00

 村田製作所<6981>が7月29日に発表した11年4-6月期の決算は、売上高1,537億円(前年同期比:30.8%増)、営業利益215億円(前年同期は38億円の赤字)、税引前四半期純利益233億円(同51億円の赤字)、四半期純利益155億円(同37億円の赤字)となった。売上高営業利益率は14.0%となり、直前四半期(10年1-3月期)の6.9%から大幅に改善した。

 世界電子機器市場は、中国等の新興国市場での需要拡大や、先進国市場での景気回復とそれに伴う高機能な電子機器への買い替え需要の高まりにより、引き続き好調に推移した。特に、第3世代携帯電話やスマートフォン、ノートPCやLEDテレビなど部品点数の多い高機能機器の生産が増加し、電子部品の需要が大きく拡大した。主力の積層セラミックコンデンサの売上高が前年同期を大きく上回ったほか、携帯電話やデータカード向けに表面波フィルタが、ハードディスクドライブ向けに衝撃検知用センサが、カーエレクトロニクス向けにディーゼルエンジン燃料噴射用アクチュエータやバックソナー用超音波センサ等がいずれも大幅に売上を伸ばしている。

 また同日、2010年度上半期の連結業績予想を上方修正することも発表された。売上高を前回発表の3,000億円から3,150億円(従来予想比5%増)、営業利益を330億円から420億円(同27%増)、税引前当期純利益を350億円から460億円(同31%増)、当期純利益を230億円から310億円(同35%増)に上方修正した。 村田製作所は、足元の電子部品の需要が好調で、高水準の受注残を抱えていることから、第2四半期も引き続き高い操業度を維持する予定である。下期は業績予想の見直しは行っていないが、第2四半期については携帯電話、PC、液晶テレビ等の主要電子機器の生産が好調でスマートフォンなど高機能機器の需要も拡大しているため、引き続き好調な売上推移が期待できる。
(編集担当:藤原伊織)