味の素と伊藤ハムが業務提携

2008年05月31日 11:00

 味の素と伊藤ハムは安全で畜産原料調達や両社が持つ国内外事業拠点の有効活用などを図るために業務提携を行った。提携内容は、(1)安全で安心な畜産原料調達および原料まで遡った製品の付加価値の向上(2)食肉の生産性・品質向上につながる発酵副製品の高度利用(3)両社の持つ国内外事業拠点の有効活用(4)互いの原料・素材を利用した商品開発、および共同販促(5)資材・原料調達、物流業務などでのコスト低減・効率化推進などだ。

 具体的には、6月2日以降、両社で推進委員会を発足させ、その下に実行機関としての「専門部会」を設置、個別案件に優先順位を付け、今後のスケジュールと効果を明確にし、具現化に向け取り組む。提携により、今後4年間で両社併せて約40億円の営業利益相乗効果の創出を目指すとしている。

 今回の提携について「これまで両社は、食品企業として、安全で安心な商品を提供し、健康な食生活に貢献するとともに、食べることの楽しさを提案してきたが、資源エネルギー・食品原材料の需給構造は地球規模で大きく変化しており、国内においては急速な少子高齢化、市場の成熟化が進んでいる。さらに、食の安全意識や環境意識の高まり等、事業環境は厳しさを増している。こうした様々な課題に取り組むには、相互の事業の強みを活かし補い合うことが有効であるとの判断した」と説明している。