個人の利益より国民全体の利益を大切にすべきだとする回答が国民の2人に1人(51・7%)と平成19年1月調査に比べ4・3ポイント増加。一方で、国民全体の利益よりも個人個人の利益を大切にすべきだ(31・6%)との回答者も、およそ3人に1人おり、前回より1・9ポイント増えていることが内閣府の社会意識に関する世論調査で分かった。
調査は全国の20歳以上の男女1万人を対象に2月に調査員の個別面接聴取方法で行われたもので、5494人から回答を得た。
それによると、国を愛する気持ちの程度について、強いと思うか弱いと思うかでは「非常に強い」が19・4%、「どちらかと言えば強い」が37・6%と合計で57・0%が強いと回答。「国を愛する気持ちは全くない」との回答は0・9%にとどまっていた。また、「どちらかと言えば弱い」は6・1%だった。「愛する気持ちが強い」とする割合は男性の50歳代から70歳以上、女性の60歳代、70歳以上で高かった。
国民の間に「国を愛する」という気持ちをもっと育てる必要があると思うかでは「そう思う」が80・0%、「そうは思わない」が10・0%となり、前回調査とあまり変わっていない結果になっていた。ただし、平成元年12月調査結果から比較すると、「そう思う」は16・7ポイント増加。「そうは思わない」は8・1ポイント減少した。また、今回の結果を男女、年齢別でみると、「そう思う」は男性の60歳代、70歳以上、女性の50歳代から70歳以上で高く、「そうは思わない」は男性の20歳代から40歳代でそれぞれ高くなっていた。