凸版印刷が、同社の提供する「シュフーチラシアプリ」の仕組みを活用した、各企業専用の電子チラシアプリ「Shufoo!スマートフォンアプリASP」サービスの販売を開始すると発表。アプリ開発にかかる費用と納期を大幅に削減しており、2013年度までに30社、1億円の売上を目指す。
「Shufoo!」とは、凸版印刷が運営する国内最大級の電子チラシサイトのこと。チラシの閲覧回数や閲覧エリアのデータを収集・分析するマーケティング機能が備わっており、生活者は、PCに加え、携帯電話やデジタルテレビ、スマートフォンやタブレット端末など様々なデバイスから日本全国の電子チラシを検索することが出来る。「シュフーチラシアプリ」は、「Shufoo!」のチラシコンテンツを閲覧できるiPhoneやiPad、Android端末向けの無料アプリ。新着チラシが毎日PUSH配信で届く、店舗の検索やお気に入り店舗の登録ができるなどの機能が揃っている。「Shufoo!」はポータルサイトであり、「シュフーチラシアプリ」はそれを閲覧する為のアプリであるため、企業から生活者に情報を直接発信したいという要望に応えるものではなく、また、自社でアプリを開発すると、費用や期間がかかるといった課題があった。
「Shufoo!スマートフォンアプリASP」サービスはこうした課題を解決するもの。「シュフーチラシアプリ」の新着チラシをPUSH配信する機能や店舗の検索機能、高品質なチラシビューアによる閲覧機能をそのまま活用することで、企業が独自に電子チラシアプリを開発する場合と比べ、費用を約10分の1まで削減するとともに、約1か月という短納期を実現。また、アプリアイコンや企業ロゴの表示など、デザインが変更できるため、自社の訴求したいイメージに合わせたアプリを提供することが可能だという。
新聞の購読率が減少するにつれ、市場が縮小している新聞折込み広告。電通 の調査によると、新聞折込み広告費は5年連続で減少し、2011年は5061億円となっている。こうした中、直接生活者の手元に届く広告として新聞折込みにとって変わろうという電子チラシであるが、一社のみのチラシを閲覧するためだけに、専用のアプリを利用する生活者はどの程度いるのであろうか。「Shufoo!」などの電子チラシポータルサイトの利便性は、他社との比較が容易な点にあるであろう。2013年度までに一億円という売り上げ目標がどの程度達成できるのか、注目に値するのではないだろうか。