野田佳彦総理は24日召集された第180回通常国会での施政方針演説で、野田内閣としてやらなければならないことは大震災からの復旧・復興、原発事故との戦い、日本経済の再生であり、「国として進めるべき政策の方向性について与野党に違いはない」と強調するとともに「社会保障と税の一体改革も同様」と野党に呼びかけた。
野田総理は「社会保障と税の一体改革について、政府与党としての素案をまとめた」とし「少なくとも、持続可能な社会保障制度を再構築するという大きな方向性に隔たりはないのではないか」と提起し「具体的な政策論で異論があるのであれば、大いに議論しよう」と野党各党に協議に応じるよう、国会の場で正式にテーブルに着くよう要請した。
また、3月末での衆議院解散・総選挙をめざす姿勢をみせている自民党執行部など、野党の国会議員に対して「全ての国民を代表する国会議員として。政局でなく、大局を見据えようではありませんか」とけん制した。実際、今、政局を言われるより、国会での実効をあげる議論を求める世論の方が多いことは確かだ。(編集担当:福角忠夫)