遺伝子組換えマウス逃走で国立病院機構厳重注意

2012年01月23日 11:00

 文部科学省は独立行政法人・国立病院機構東京医療センターで遺伝子組換えマウスの管理作業中に担当者が飼育室の扉を開放したまま、マウス逃走防止措置のネズミ返しを外していたため、遺伝子組換えマウス一匹が逃げ出した事案を受け、20日、同センターに対し再発防止の措置を徹底するよう厳重注意した。

 これは昨年12月28日に発生したもので、1月7日に飼育室と同じ階の部屋に設置した捕獲装置で捕獲されたものの、法令により拡散防止措置が必要なマウスだっただけに、施設外部に逃げ出していなかったのは幸運としかいいようがない。

 センターでは飼育室の扉のかさ上げなどマウスが逃げだしにくい構造に修繕を図るとともに、遺伝子組換えマウス用の管理簿の設置、作業毎の記録の徹底、定期的な機関内報告などにより管理を充実させるとしている。

 また、遺伝子組換え生物などの使用者に対して定期的な教育・訓練の実施をするほか、事故時の対応についても連絡体制の周知徹底と対策手順書の整備を図ると文部科学省に報告した。(編集担当:福角忠夫)