一川防衛大臣への問責決議案 可決

2011年12月12日 11:00

 参議院本会議は9日、一川保夫防衛大臣に対する問責決議案を賛成130、反対109で可決した。投票は記名投票で行われた。

 問責決議案を提出した発議者の島尻安伊子議員(自民党)は「一川防衛大臣の軽率極まりない言動は日本の安全保障環境を悪化させ、国益を損ねた」とし、田中聡前沖縄防衛局長に対する管理責任をはじめ、米兵による沖縄少女暴行事件についての国会答弁、国賓を招いての宮中晩餐会に招待されながら同僚議員の政治資金パーティに出席しての発言等を問責理由に取り上げた。

 問責決議に対する討論で、徳永エリ議員(民主党)は「問責の理由になるものはない。断固反対する」と問責対象にあげられている言動や大臣としての部下への管理責任についても前沖縄防衛局長を40日間の停職処分にし、自らも大臣在任期間中の大臣としての給与を国庫に返納するなどの処分を決めており、問責にあたらないと反対討論を行った。

 宇都隆史議員(自民党)は「防衛と外交は表裏一体のものであり、言動は重い。防衛省全体の士気を低下させている」とし、小野次郎議員(みんなの党)は「安全保障の素人であり、防衛大臣の資質に欠ける」などとして問責決議に賛成討論を行った。(編集担当:福角忠夫)