成熟市場、缶コーヒーの牽引ブランドは

2011年11月04日 11:00

 秋冬シーズンは缶コーヒーの需要が増え、売上が伸長する時期だということもあり、9月、10月は清涼飲料各社、新商品や人気定番商品のリニューアルなどが活発化していた。11月に入ってもなお、そのラインアップ拡充が行われ、マーケットへの投入が進んでいる。

 サントリー食品インターナショナルは、1992年の発売以来、”働く人の相棒コーヒー”として、幅広い層の消費者から親しまれている「BOSS」から「ボス 缶珈琲職人 炭焼ミルク珈琲」を、アサヒ飲料は、冬の朝の目覚めにぴったりな、立ち昇る香りとひろがるコーヒーの味わいで、おいしさが飲み終わりまで続く、朝専用ホットブラック「ワンダ モーニングショット ホットブラック ボトル缶」を、11月1日より全国販売している。同月8日には、「ワンダ 金の微糖」もリニューアルして登場するという。

 また、ダイドードリンコは、発売36年を迎えたロングセラーブランドで、缶コーヒーのパイオニア的存在である「ダイドーブレンドコーヒー」より、「ダイドーエスプレッソスペシャル」を11月7日より発売する。同社は近年、多様化するユーザーのニーズに応えるため、「ダイドーブレンドコーヒー」シリーズとして、新たに微糖タイプ「ダイドーブレンドスペシャル[微糖]」、砂糖不使用のゼロ系タイプ「ダイドーゼロスペシャル[砂糖ゼロ]」、カフェラテタイプの「ダイドーラテスペシャル」を発売。ロングセラーブランドとしての品質への信頼感に、時代性を加え、ラインアップ拡大を図ってきた。今回、エスプレッソタイプが新たに加わり、同シリーズは、従来のスタンダードタイプ、微糖タイプ、ゼロ系タイプ、ラテタイプと合わせて5つの商品バリエーションを実現。これにより、一層幅広いユーザーの期待に応え、売上の拡大を図る。

 成熟市場である缶コーヒーにおいて、他社と差別化を図るために、各社、独自の商品開発力が問われる。今シーズン、日本コカコーラーの「ジョージア」、キリンビバレッジの「ファイア」等も含め、どの缶コーヒーが市場を牽引するのかに注目したい。