皮肉にも自民政権に求められるキーワード

2024年03月22日 06:57

EN-a_041

岸田総理は韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領がリードする「技術、選挙及び誤・偽情報」というテーマのセッションに参加した

 岸田文雄総理は第3回民主主義のためのサミットに「より透明な政府、より強固な民主主義、ビジネスと人権、一層のジェンダー主流化に取組む」と皮肉にも今まさに海外にではなく、自民党政権に求められている「キーワード」が柱になったサミット向けの内容のビデオメッセージを発信した。

 岸田総理はメッセージの中で「我が国は民主主義を含む普遍的価値を重視する立場から、表明したコミットメントを着実に実施してきている」とし「第1に『より透明な政府』に向け、透明性の高い政府開発援助の実施や各国の法令・司法制度の整備・人材育成支援等を着実に実施している」とした。

 また「第2に『より強固な民主主義』に向け、各国における民主的な選挙のための能力強化支援及び機材供与等を実施している。最近ではバングラデシュ及びパキスタンの総選挙への選挙監視団派遣を行ったほか、カンボジアの与野党の若手政治関係者の招へいを実施した」。

 「第3に『ビジネスと人権』の分野では業種横断的な企業向けガイドラインを策定し、公共調達における人権配慮に関する政府方針を決定したほか、海外を含む日本企業のサプライチェーン上での人権尊重の取組みを進めている。女性及び女児のエンパワーメントの達成に向けた世界的な取組みを主導し、一層のジェンダー主流化に取組む」とアピールした。

 岸田総理は韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領がリードする「技術、選挙及び誤・偽情報」というテーマのセッションに参加した。

 外務省によると、岸田総理はこの中で「我々は技術がもたらしたオンラインという情報空間での課題にも対応する必要がある。インターネットやSNSの発達は人類に多種多様な情報と表現の場を与えた。他方で他人への中傷や侮蔑、ヘイトスピーチも容易に発信・拡散されるようになっている」とし「非難の応酬や沈黙が生まれ、社会に分断が生じ、民主主義に不可欠な健全な議論や討論ができなくなる恐れがあり対応の強化が求められる」と呼びかけた。(編集担当:森高龍二)