企業物価、3月は上昇 原材料価格の上昇が押し上げ要因に

2026年04月10日 09:02

日銀1

3月の企業物価2.6%上昇。石油・化学製品が押し上げ、輸入物価も円安背景に上昇。企業のコスト圧力続く

今回のニュースのポイント

国内企業物価指数は前月比0.8%上昇:2026年3月の指数は129.5となり、前月比で上昇に転じました。

前年比では2.6%の上昇:前年同月比の上昇率は、前月の2.1%(訂正値)から拡大しています。

石油・化学などが押し上げ要因:石油・石炭製品や化学製品のほか、電力・都市ガス・水道といったエネルギー関連が主因となりました。

輸入物価も上昇しコスト圧力が続く:円ベースの輸入物価は前月比3.3%と大幅に上昇しており、為替や国際市況によるコスト負担が継続しています。

 日本銀行が10日に発表した3月の企業物価指数(CGPI、2020年平均=100)速報値によると、国内企業物価指数は129.5となり、前月比で0.8%、前年同月比では2.6%それぞれ上昇しました。前月比の上昇は2カ月ぶりであり、企業の仕入れ段階における物価が上昇に転じました。

 指数の動向を詳しく見ると、輸入物価指数は契約通貨ベースで前月比1.5%上昇した一方、為替の影響を含む円ベースでは同3.3%の上昇となりました。また、輸出物価指数についても円ベースで同2.2%の上昇を記録しており、為替相場の変動や国際的な市況を背景としたコスト圧力が続いています。

 国内企業物価を押し上げた主な要因としては、寄与度の高い石油・石炭製品(前月比7.7%上昇)や化学製品(同1.7%上昇)が挙げられます。加えて、電力・都市ガス・水道(同0.7%上昇)といったエネルギー関連や、農林水産物、輸送用機器などの幅広い品目において価格が上昇しました。特にエネルギー依存度の高い業種や化学原料を多用する製造業では、仕入れコストの増加が一段と意識されやすい局面となっています。

 企業にとっては、こうした輸入物価の上昇に伴うコスト増をどこまで最終製品に反映させるかという「価格転嫁」の判断が、引き続き収益確保に向けた大きな課題となります。企業物価の上昇は、一定の時間を置いて日用品や加工食品、公共料金などの消費者物価に波及する可能性もあり、家計の物価負担への影響が注目されます。コスト高の継続が企業の収益構造や価格設定に与える影響は大きく、今後の経済動向や物価と賃金のバランスを見極めるうえで、今回の指標はひとつの重要な手掛かりとなります。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)