菅総理 らい予防法被害者追悼の碑で誓い新た

2011年06月23日 11:00

 菅直人総理は22日、厚生労働省正面玄関付近に建立された「らい予防法による被害者の名誉回復及び追悼の碑」の除幕式に臨み、「らい予防法による被害者の名誉回復及び追悼の碑に刻まれた言葉を胸に、ハンセン病問題の解決に今後も尽すとともに、二度とこのような悲劇を繰り返さぬよう、政府を代表してここに誓いたい」と差別を受けながら亡くなっていった患者らの御霊に哀悼の念を捧げた。また、患者や元患者らに、今後も問題解決に向けて努めていく姿勢を示した。

 菅総理は自身が厚生労働大臣だった平成8年に、らい予防法を廃止したが「らい予防法が抜本的に見直されることなく存在し続けた結果、患者やご家族の尊厳を傷つけ、筆舌に尽しがたい苦しみを与えることとなった」とこの法による国のハンセン病施策の罪深さを改めて謝罪した。

 その上で「厚生労働大臣だった当時の思いは、15年を経た今も全く薄れることなく、心に刻まれている」とし、これからも問題解決にあたっていくとの姿勢を示した。

 ハンセン病は「現在では発症しても半年から1年の治療で完治できるまでに治療が進んでいる。また、日本人では現在では新たな患者は出ていない」(日本財団)。(編集担当:福角忠夫)