シャープ、電力負荷ゼロを目指す「エコハウス」で実証実験を開始

2011年06月09日 11:00

 シャープ<6753>は8日、家庭における電力負荷ゼロを目指す”節電を極める家”「シャープ・エコハウス」を、グリーンフロント堺(大阪府堺市)内に完成させたことを発表。同施設にて今月より、電力消費の最小化と、住空間の快適性を両立させる技術の実証実験を開始する。

 「シャープ・エコハウス」では、導入した同社の最新の省エネ家電をHEMS(Home Energy Management System)でネットワーク化することで、液晶テレビやタブレット端末で各家電機器の電力消費などを確認する(見える化)ことができ、節電意識の向上が期待できる。また、LED照明による節電性能やLED光の調光・調色を利用した快適性のほか、太陽電池や蓄電池の電力と家電機器の消費電力量を、HEMSを用いて最適に制御する技術の検証などを行っていく。

 さらに、将来に向けた取り組みとして、太陽電池で発電したエネルギーを交流に変換せず、直流のまま家庭内で利用する直流給電やDC家電(直流電力で動作する家電機器)などの検証をはじめ、インテリジェントパワーコンディショナと連携することで電気自動車用バッテリーを家庭用の蓄電池として利用する試みなど、最新鋭の技術を導入していく。今回の実証実験で得られたデータは、ピーク電力の抑制やスマートグリッドに対応したデバイスや家電機器の実用化に活用し、今後のエネルギーソリューション事業の拡大につなげる。(編集担当:上地智)