海中の放射性物質 魚の体内に蓄積しないの

2011年03月29日 11:00

 東京電力福島第一原発放水口付近から放射性物質が検出されたとの報道後、魚介類への安全性についての質問が水産庁に相次いでいることから、28日、同庁はホームページに魚介類についてのQアンドAを開設した。

 質問では「販売されている魚介類は食べても大丈夫か」。これには「福島県海域では漁業は当分再開されない見込み」であること、隣県海域においては「漁業を再開する前に県が放射性物質の検査を行い、人が食べても安全であることを確認したうえで漁業は再開されること」、「25日現在で、千葉県のモニタリングで銚子漁港に水揚げされたキンメダイ、マサバ、ヤリイカ、ヒラメ、カタクチイワシについて、放射性セシウムが暫定規制値以下であったこと」などを紹介。

 「海中の放射性物質が魚の体内に蓄積しないのか」との問いには「海水の量、海流などで濃度は低くなるため、影響は小さいものと考えられる」としているほか「セシウムは魚の口から入ってもエラや尿から出ていくため、魚の体内に入っても蓄積しない」。放射性ヨウ素は「半減期が8日間で魚への蓄積や魚を通じた人体への移行の程度が小さいため、暫定規制値が示されていない」などと説明している。(編集担当:福角忠夫)