バイオマス利活用政策で関係6省に勧告

2011年02月16日 11:00

 総務省はバイオマス・ニッポン総合戦略とこれに基づくバイオマス利活用の政策がどのような効果をあげているか、初の政策評価を総務省行政評価局評価監視官が行った結果、期待される効果を出したものが皆無だったり、複数の省や部局が類似の事業を実施し非効率な例が見つかるなど課題や問題点が明るみになってきたとして、関係省に15日、勧告した。

 政策評価の結果、バイオマス関連では「バイオマス関連の決算額が特定できたものが214事業中122事業(平成15年度から20年度、1374億円)にとどまり、92事業の決算額は関係省でも特定できていなかった」としているほか「効果が発現しているものは214事業中35事業で、期待される効果が発現しているものは皆無だった」とした。

 このため、総務省は「政策目的の達成度を的確に把握するため、数値目標の設定根拠を明確にすること」や「政策全体と政策を構成する施策段階の効果を的確に把握できる指標を設定すること」「バイオマス利活用に関する政策のコストと効果について点検し、毎年度公表すること」などを総務省、文部科学省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、環境省の6省に勧告した。

 また、バイオマス利活用によるCO2削減効果の明確化を農林水産省、経済産業省、国土交通省、環境省に求めた。(編集担当:福角忠夫)