ヤマハ発、困難とされてきた新カテゴリー製品の自動化を実現

2011年01月24日 11:00

 ヤマハ発動機<7272>は、産業用ロボットやSMT設備で実績を積み重ねた画像認識技術、高精度位置決め及び補正技術、産業用ロボット用の柔軟で編集可能なロボットプログラミング技術などを複合的に活用した小型の汎用組立装置である「YSC1」を開発、2011年3月より発売する。

 「YSC1」では、画像認識カメラと汎用ヘッドやコンベアなどのハンドリングツールをベースマシンとして用意し、ユーザーニーズに応じたアプリケーションを組み合わせることで、多種多様な組立工程の自動化や工法の改良を実現。製造設備の作業工程を最小サイズ(単一工程)に分割し、それぞれ役割の異なる「YSC1」を連結して使用することにより、電流制御素子(パワーモジュール)や携帯端末用カメラレンズモジュール、小型音響素子などの組立や、高荷重を必要とする部品(大型コネクタ類)の搭載、フレキシブル基板キャリア貼り付け、トレイ部品の仕分けなど、一般的なSMT設備では対応できなかった工程を補完する。

 また、SMT設備の持つ2次元コード読み取り機能やトレーサビリティ機能も搭載されており、高度なITシステムへの対応も可能。ハイブリッドカーやエコ家電、IT技術の進歩の産物である薄型テレビ、スマートフォンやタブレット型端末など困難とされてきた新しいカテゴリーの製品の自動化を実現する。

 なお、初年度販売計画では、まず国内100台を目指すという。