宴会シーズン後の身体のケアと関連市場

2011年01月21日 11:00

 宴会で飲みすぎて乱れた食生活では、内臓はもちろん、頭皮や髪にも悪影響を及ぼす可能性は高い。でも、ちょっとした事でケアできれば、良いコンディションを維持できるのは確かだ。

 深酒が肝臓に負担をかけるのは周知の事実。例えば体重70キログラムの男性がビール500ミリリットルを飲んだ場合、個人差はあるが代謝するのに平均2.5時間を要する。また、女性は男性に比べて肝臓が小さく、体脂肪が多いので、脂肪に溶けにくいアルコールの血中濃度が高くなりがちだ。その肝臓には血液の質をコントロールする役目があることから、髪にとってもアルコールは良くない条件のひとつと考えられている。

 口にするおつまみも、内臓器官に脂肪を付け、血管や血液の質を悪化させる動物性タンパク質の物や、胃が荒れる原因にもなる辛く刺激の強い物の食べ過ぎは、胃腸の機能を低下させ、栄養を消化・吸収しにくくなる。

 年末・年始の家飲みや、続く宴会シーズンで暴飲・暴食した後の疲れ果てた身体のケアはこの時期大切だが、胃腸や肝臓の内臓系であれば、専門医のいる総合病院や掛かり付けの医師のいる病院に行って相談してみる、髪や頭皮であれば専門のカウンセラー(リーブ21など)に相談に行くという手もある。逆に、自分自身でケアするという人のためには、サプリメントや頭皮ケアシャンプーなど、様々な関連商品も用意されている。

 身体のケアに関連する市場を通して見ていくと、面白いデータも存在する。

 昨年、富士経済が発表した健康美容食品市場の調査では、全体が緩やかに下降しているのに対し、サプリメントだけがプラスで健闘し、市場を引っ張る形となっている。そんな数あるサプリメントの中で、一番疲れているであろう肝臓のケアには、オルニチンを積極的に摂りたい。シジミやチーズ、マグロに多く含まれるオルニチンは体内の有害な物質を無害に変換する役割を果たしている。協和発酵バイオから発売されている「リメイク オルニチン」は1粒の中にシジミ約300個分(※協和発酵バイオ調べ)の約133ミリグラムが含有されている。

 また、ヘアケアの市場では個人消費の低迷が続く中、2008年度から全体では減少傾向ではあるが、植毛市場、育毛剤・養毛剤・発毛促進剤・発毛剤市場はプラス傾向にあり頭皮に関する個人意識は高い。(矢野経済研究所:ヘアケア市場に関する調査2010)最近では、ツインバード工業<6897>から発売されている「モミダッシュ」シリーズ(頭髪用の電動式ブラシ。ケア用ブラシ付属でスカルプケアにも使用できる)のように、ヘアケアサポートグッズも登場している。

 いずれにしても、暴飲・暴食が体に良い訳ではないが、付き合い上、避けられない宴会が多いシーズン後は、日頃以上に身体や頭皮の健康に注意しておくことが大切だ。
(編集担当:加藤隆文)