パナソニックとNECが共同輸送を開始

2010年11月16日 11:00

 パナソニック<6752>と日本電気<6701>(以下「NEC」)は、NECの全国輸配送網を利用し、パナソニックのデジタル家電とNECの情報通信機器の共同輸送を開始したと発表した。

 両社は、走行距離の削減や積載率の向上による環境負荷低減を目指し、今年の3月から共同輸送の試験運行を実施してきた。そしてその成果を確認することができたため、10月12日より正式運行を開始したという。

 今回の取り組みは、パナソニックの福島工場で生産しているデジタル家電製品の関西圏への自社輸送を見直し、NECの全国輸送網の車両を活用するというもの。NECが生産している情報通信機器と混載し、関東地区および関西地区まで共同輸送を行うことで、両社が運用していたトラックの便数が半減するという。さらに、CO2排出量が57t削減できるほか、交通渋滞の緩和、トラックの騒音低減などの効果も期待できるとしている。

 パナソニックは、国際間および日本国内の物流を対象に、2005年度を基準に創業100周年にあたる2018年には、CO2排出重量原単位46%以上の削減をグリーンロジスティクス目標として定め、モーダルシフト、低公害車化、共同輸送や往復輸送による輸送効率向上の取り組みを推進している。一方NECは、2002年度より調達から生産・販売に至るサプライチェーンに物流を同期させ、定時定ルートの仕組みによるNEC全国輸配送網を構築してきた。

 両社は今後、各地域の特性に合うラウンド化や共同輸送およびITS技術の導入などについて検討し、輸送効率のさらなる向上と環境負荷の低減を実現していくことで、地域社会にも貢献していきたいとしている。
(編集担当:北尾準)