NTTグループ、2020年度に向けた新たな環境ビジョンを策定

2010年11月15日 11:00

 NTTグループ(日本電信電話 )では、「温暖化防止」、「廃棄物削減」、「紙資源削減」という3つの重点活動項目において2010年度までの目標を設定し、その全ての目標が達成見込みとなるなど、これまでも地球環境保護に関して積極的に取り組んできた。そしてこの度、同グループの地球環境保護に関する基本理念と方針を明文化した「NTTグループ地球環境憲章」の基本方針に「生物多様性の保全」を追加し、2020年度に向けた新たなNTTグループ環境ビジョン「THE GREEN VISION 2020」を発表した。

 この「THE GREEN VISION 2020」は、同グループが、人類と地球が調和し社会の持続可能な発展を実現するため、「低炭素社会の実現」、「循環型社会の形成」、「生物多様性の保全」を未来にわたって取り組むべき3つの環境テーマと捉え、それぞれのテーマに対し「Green of ICT」、「Green by ICT」、「Green with Team NTT」という3つのアクションを推進していくというもの。

 一つ目のテーマである「低炭素社会の実現」においては、国内における自社のCO2排出量を200万t以上低減させることで、2008年度より総量を15%(60万t-CO2)以上削減したうえ、ICTサービスを利活用することにより社会全体で2,000万t以上の削減に貢献していくとしている。

 次に「循環型社会の形成」においては、全廃棄物合計の最終処分率を2%以下にし、撤去した通信設備廃棄物のゼロエミッションを目指す。さらに、紙の総使用量も2008年度より30%以上削減していくという。

 最後に「生物多様性の保全」においては、事業特性に応じて関係する国内外の活動範囲とその影響に関して把握することはもちろん、事業との関連性のない範囲においても、生物多様性保全効果が認められる取り組みは積極的に推進し、その成果を情報公開していく。

 これらのテーマに対して同グループは、電力使用量の削減、自然エネルギーの導入、及び設備のリユース・リサイクルの推進など自らの事業活動における環境負荷を低減する「Green of ICT」、ブロードバンドなどを利用した様々なICTサービスを普及拡大することによって社会全体の環境負荷低減に貢献していく「Green by ICT」、事業活動での取り組みに加え、グループ社員一人ひとりが職場、家庭、及び地域におけるエコ活動を実践し、環境負荷の低減に取り組んでいく「Green with Team NTT」という3つの具体的な活動内容を示し、2020年に向けICTとグループ社員力で実行していくという。
(編集担当:北尾準)