オリンパス、米国スパイレーション社の連結子会社化で合意

2010年06月29日 11:00

 オリンパス <7733> は、米国の現地法人 Olympus Corporation of the Americasを通じて、米国ベンチャーのSpiration, Inc.(以下スパイレーション社)の全株式を取得。連結子会社化することで、スパイレーション社との合意に至ったという。

 オリンパスグループのオリンパスメディカルは既存の肺がん中心の領域に加え、非がん性疾患領域での内視鏡の適応拡大にも本格的に取り組んでいる。その一環として低侵襲治療デバイスを手がけるスパイレーション社と、気管支鏡下の肺気腫・気胸治療デバイス(気管支バルブ)に関する日本・欧州での独占販売代理契約を2008年に締結。同年から欧州での販売を開始していた。

 現在この気管支バルブは、日本において肺気腫・気胸適用に対して治験の準備を進めており、また米国では既に手術後の持続性の気漏に対する治療手段としてFDAの認可を取得し、肺気腫適用についても治験を実施している。

 同社は今回の連結子会社化を通じ気管支鏡下の肺気腫・気胸治療デバイス(気管支バルブ)のビジネスを加速させるとともに、スパイレーション社の持つ肺疾患デバイスに関する技術や知見を活用。今後も呼吸器分野における新しい手技・商品の開発を推進し、医療の向上に貢献していきたいと考えている。
(編集担当:宮園奈美)