ペットショップ最大手と住宅最大手のコラボショップがお台場にオープン

2010年03月23日 11:00

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シャワーヘッドの位置が手前にあり、奥に向かって温水が出るため飼い主が濡れにくく作業しやすい。また、ペットが立ちやすいように底部分がフラットになっているためペットへの負担も少ない。

 ペットの犬や猫と一緒にいるだけで気持ちが穏やかになる・・・。近年注目されているアニマルセラピーでは動物と接することによる血圧安定や心理的効果は実証済み。動物との関わりが人間の心身の質を向上させるといわれており、ペットという共通の話題によって人間同士もコミュニケーションが図れるなど、与えてくれるものははかりしれないといえるだろう。

 ペット人口は年々増加傾向にあり、2009年の飼い犬と飼い猫の総数は推計2,234万頭(ペットフード協会調べ)に達する。これは、15歳以下の子どもの人数1,714万人(総務省発表)を大幅に上回る数字で、今やペットは単なる愛玩動物の域を超え、子どもや他の家族と同等の存在となっているようだ。さらに、犬、猫ともに室内飼いをしている世帯は全体の70%以上を占めており、ペットと共に室内で快適に楽しく暮らすためのグッズやサービスも続々と登場しはじめている。

 そのような中、東京・お台場にあるペット同伴可能な大型商業施設「ヴィーナスフォート」において、ペット関連業界最大手のペットシティ株式会社が運営する「PECOSお台場店」が3月20日にオープンした。「PECOS」は同社がフラッグシップ店舗と位置づけ、これまでのペットショップのイメージを変える、ヨーロッパ風のインテリアでまとめた総合ペットショップ。埼玉・越谷店に続き2店舗目となるお台場店には、豊富なペットアイテムや仔犬・仔猫の販売はもちろん、常設しつけ教室や都心最大級のトリミングサロン、動物病院までが揃っている。さらに同店舗最大の特徴は、住宅最大手の積水ハウス <1928> がペットと快適に暮らす住空間の体験型ショップ「Dear One」を出店したこと。総合ペットショップと住宅メーカーがコラボレーションして店舗を展開するのは初めての試みということで注目を集めている。

 「Dear One」では、滑りにくくペットの脚に優しいオリジナルの床材やペットを洗いやすいように工夫されたシンクなど、同社独自のペット生活工学研究に基づいた設備・アイテムなどの提案を行っている。「PECOSお台場店」はペットを連れて入ることができるため、実際に設備を体験することも可能だ。同社はこれまでも、住宅展示場などでこれらの設備やアイテムを顧客に提案してきたが、今後はこの「Dear One」を拠点として首都圏の顧客に向けて快適で楽しいペットライフを訴求し、新築・建て替えたけでなく、リフォームの潜在需要の掘り起こしを図りたいとしている。

 日本でのペット保有世帯が4割を超え、ペットに対する認識が確実に変化している中、今後、生活の基盤である住宅の充実が、ペット及びペット愛好家にとって欠かすことのできない重要な要素となるだろう。
(編集担当:山下紗季)