YAMAHA、パスクルで真の地域活性化を目指す

2009年12月21日 11:00

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新しい旅のカタチの創出と地域の活性化を目指し、ヤマハ発動機はレンタル事業者向け電動アシスト自転車(PAS)販売パッケージの新事業(パスクル)を本格的に始動。現代アートの島「直島」では、PASを使ってアートの旅を存分に楽しむことができる。

 ヤマハ発動機 <7272> は、レンタル事業者向け電動アシスト自転車(PAS)販売パッケージの新事業(パスクル)を本格的に始動した。

 パスクルとは、PASのリースもしくは販売、車両メンテナンス・各種保険のプラン、ウェブサイト「Becle」での情報発信・企画連動などを行う同社の新プロジェクト。ヤマハ発動機本体がレンタル拠点をつくることはせず、その地域のことを知り、深い愛着を持つ企業や団体と提携し、協力し合いながら、街の活性化に貢献していこうという目的がある。PASの導入のみならず、運営のあり方、地域社会との連動に関してのアドバイスも行い、一過性のものではなく、持続可能なサービスを目指している。

 既にPASを導入している京都の電動アシスト自転車の専門店「楽チャリ」では、京都の数ある名所を巡るのに、電動アシスト自転車を利用する人が増えているという。同店がパスクルを導入するようになったきっかけは、「ゆっくりストレスなく移動できる電動アシスト自転車を通して、その街の魅力を再発見してもらいたい」というヤマハのコンセプトに賛同したからということ。スタッフの内田さんは、「我々はただ単に、電動自転車を観光客の方に貸し出すだけではなく、お客様の行きたいところなどを聞いきながら、その方にあった最適な京都の旅のプランを提案することを重視しています。お客様に京都を存分に楽しんでもらうために、PASは最適な移動手段となっていますね」と語ってくれた。人気スポットの混雑しない時間帯、隠れた名所やおいしいお店など、実際に街のことをよく知っている人ならではの情報が得ることができると利用者からも好評のようだ。

 また、瀬戸内海に浮かぶ現代アートの島「直島」においても、ベネッセハウスとのコラボにより、PASのレンタルを通した新しいサービスが展開されており、こちらも、アートの旅を最大限に楽しるとして人気を集めている。

 電動アシスト自転車を使った観光地の新しい楽しみ方をウェブサイト「Becle」などを通して広めていくことで、国内の観光地に人が集まり、自転車でゆっくりと街を探索する人が増える。そうなれば、訪れた人はその街の違った一面の魅力に触れ、新しい感動を発見する。さらに、旅から帰った後、その感動を誰かに話し、その話しを聞いた人もそこに行ってみたいという気持ちになる。そして、観光地に多くの人を集まり、電動アシスト自転車を使った旅のカタチがスタンダードになれば、地域の活性化にも大きく貢献することができる。そんな、自らが描いた理想的なシナリオを実現するために、YAMAHAの新しいプロジェクトが本格的に動き出す。
(編集担当:北尾準)