スギヒラタケ食べないで 林野庁注意呼びかけ

2009年10月14日 11:00

 林野庁は夏から秋にかけてスギなどの切り株や倒木に発生するスギヒラタケの発生シーズンを迎え、スギヒラタケを食しないよう、一般に周知するよう全国都道府県関係機関を通して、呼びかけている。

 これは、スギヒラタケの成分が急性脳症発生の原因となる可能性を示唆する研究成果が得られたため、としており、スギヒラタケは「地域によってスギカノカ、スギカヌカ、スギモダシ、スギナバといった名前で呼ばれている」という。ヒラタケは栽培可能なのに対し、問題のスギヒラタケは栽培できない。

 林野庁では、2002年と2007年にスギヒラタケを食した人が急性脳症を症例を発症したことをうけて、急性脳症との関係について研究を重ねてきた、としている。

 ちなみに、林野庁の資料によると、スギヒラタケは(1)秋にスギ、アカマツ等の針葉樹、とくにスギの古い切り株・倒木に多数重なり合って生える(2)スギヒラタケが生える木は、かなり腐朽が進んだ木が多く、表面はコケや藻類で覆われていることが普通。このため、発生した木を見てもスギかどうかわからないこともある(3)色は白色、傘はほとんど無柄で、初めはほぼ円形であるが、次第に生長して耳形~扇形、へら形となり、径2~6センチ、基部に毛があり、ふちは内側に巻いている。肉は質薄く白色。ひだは幅狭く、極めて密、しばしば分枝する、としている。
(編集担当:福角忠夫)