環境省 ポスターで動物愛護呼びかけ

2009年10月08日 11:00

 環境省は動物の愛護と適正な飼養の啓蒙・啓発を図るため、アーティストの「EXILE」のパフォーマー(MATSU)とボーカル(TAKAHIRO)の2人や音楽評論家の湯川れい子さんの協力を得て、動物愛護ポスター11万枚を制作した。「LOVE ともに生きる仲間たちへ・・・」とのキャッチフレーズで、動物愛護を呼びかけている。ポスターは全国の自治体を通して広く配布する。

 環境省動物愛護管理室によると、殺処分される犬やネコの頭数は毎年減少してはいるものの、それでも年間30万頭以上殺処分される悲しい状況が続いているという。

 2005年度では39万頭の犬、ネコが殺処分の対象になり、このうち、2万頭は飼い主が見つかったり、引き取られて飼養されることになり、命が救われたが、37万頭は処分された。翌年度も37万頭のうち、救われたのは3万頭のみ。2007年度も4万頭救われたものの、30万頭が殺処分になった。

 1973年に動物保護及び管理に関する法律が施行され、1999年に動物愛護及び管理に関する法律に改正され、動物保護の思想が一層強化された。2005年にはさらに同法が改正され、動物を虐待したり、遺棄した場合の罰則が強化されたほか、(1)動物取扱業についても届出制から登録制に、また、(2)マイクロチップを犬や猫の体内に埋め込み個体識別を推進することにより、動物保護につなげる(3)実験用動物においてもできるだけ代替で賄い、利用する場合は最小限の数に控えるなど7点にわたって動物愛護のための法改正が実施されている。

 基本的に、犬や猫などペットを飼養している管理者は動物の身になって、生命を尊ぶこと、自分の都合で飼養義務を放棄しない責任を持つこと、適切な飼養をすることなどが求められている。
(編集担当:福角やすえ)