ニコンシステム、取材の新しい可能性を生み出すソフトを開発

2009年09月30日 11:00

 ニコン <7731> のグループ会社であるニコンシステムは28日、デジタル一眼レフカメラなどで撮影した動画データから、指定した範囲の動画や静止画の切り出しを行うソフトウェア「PIXCLIPPER」(ピクスクリッパー)を2009年10月から発売すると発表した。

 新聞業界での取材現場からの画像送信分野に十数年以上前から携わってきたニコンシステムが、2004年から販売している画像送信ソフトPIXCRUISER(ピクスクルーザー)は、現在多くの新聞社にて利用されている。新聞各社は、記事の紙面掲載のみから、リアルタイムに配信可能なウェブへの掲載を進めており、動画掲載の需要も高まってきている。

 こうした状況の中ニコンシステムでは、撮影した動画から簡単に必要な部分を切り出し、かつ静止画の切り出しも可能なソフトウェアの開発に着手。「必要な動画・静止画を切り出し、PIXCRUISER(ピクスクルーザー)で取材現場や遠隔地から送信するための現場で使用できるソフトウェア」というコンセプトに基づきPIXCLIPPER(ピクスクリッパー)を開発し、今回商品化することに成功した。

 PIXCLIPPER(ピクスクリッパー)では、ニコンの動画撮影機能付きデジタル一眼レフカメラ「D90」、「D5000」、「D300S」で撮影した動画(D-ムービー)から、必要なシーンとして選択した範囲の動画・静止画を、画質を劣化させる事なく切り出す事ができる。また、入力した動画ファイルを、WMVファイルへの変換出力が可能なうえ、サムネイル画像の表示間隔の指定(フレーム、秒、等間隔)が行え、目的の場面を容易に素早く切り出す事もできる。

 今回新しいソフトウェアが開発されたことで、動画撮影が可能な機種が増えてきたニコンのデジタル一眼レフカメラが、報道取材の現場において、さらに存在価値を増していくことになるかもしれない。
(編集担当:北尾準)