日常の暮らしで歩いていける範囲 内閣府調査

2009年09月29日 11:00

 内閣府が歩いて暮らせるまちづくりへの国民意識と今後の施策に関する参考資料にするため、全国の成人男女5000人を対象に「歩いて暮らせるまちづくり」への調査を今夏に実施した(有効回答3157人)結果、普段の暮らしで歩いていける範囲については、501メートルから1キロメートルまでとする回答が37.3%と最も多く、500メートルとする人(21.6%)がこれに続いた。遠距離に対して歩くことには町村など小都市より都市部の人の方が抵抗感の薄いこともうかがわれた。

 調査は今年7月16日から8月2日にかけて、個別面接方式で実施された。それによると、歩いていける範囲については性別でみても、男女ともに501メートルから1キロメートルまでとする回答が男性31.6%、女性38.4%と最も多く、500メートルとする回答も男性19.8%、女性23.1%と日常の暮らしの中で、歩いても抵抗を感じない距離が5、6分から12、13分までと感じている人の多いことが分かった。

 また、東京都区部では2キロメートル以上離れていても歩いていけるという回答が13.6%と町村、小都市、中都市、政令都市の各都市を含めた平均値(9.7%)に比べ3.9ポイント高かった。区内での暮らしではマイカーや単車、自転車などを使用した場合、移動先での駐車などを考えると、多少の距離なら、歩いた方が楽という感覚も自然に育っているとも推測できそう。

 ちなみに、徒歩や自転車で行ける範囲にどのような施設や機能が必要と思うかでは「病院,福祉施設」をあげた人が80.3%、「日用品、食料品などを販売するスーパーマーケット」をあげた人が76.1%と食と健康に関する施設が最も高く、「郵便局や銀行」(71.3%)、「学校」(56.4%)などの公的施設が次に続いた。
(編集担当:福角やすえ)