三洋半導体は、低消費電力の環境貢献型のマイコン「LC87F7932B」を2009年3月からサンプル出荷する。
「LC87F7932B」は、(1)時計カウント動作時の消費電流を0・5μA以下に抑え、同社従来品に比べ消費電力を85%削減し、電子機器のバッテリー寿命を伸ばした。(2)CF回路、4MHz可変型発振回路、内蔵RC回路、内蔵低速RC回路、水晶発振回路を内蔵し、セットの用途にあわせ、発振回路をプログラムで選択できる。また、外付け発振子も不要。(3)シリアル通信(UART機能)では、送信データの符号化として、NRZ(Non Return to Zero)方式だけでなく、マンチェスター方式にも対応でき、マンチェスター方式の符号化を行うことで、確実なデータ送信が可能、などの特長がある。
同社では、月生産50万個を計画しており、サンプル価格は500円。
マイコンには時計カウント機能が内蔵されており、セットの待機時や停電時でも日時設定情報やタイマー予約情報を保持するために、微小電流によって時計カウント機能を動作させている。現在、電子機器の省エネルギー化のために待機時の消費電力低減が着目されているが、それには時計カウント機能をいかに微小な電流で動作させるかが重要なポイントになっている。同社が開発した超低消費電力マイコン「LC87F7932B」は、バッテリー駆動の携帯機器や小規模電源によるバックアップを必要とする電子機器の待機時消費電力の削減に繋がる、と同社担当者。