きょうからニホンウナギ産卵生態調査開始

2008年05月20日 11:00

 水産庁は独立行政法人水産総合研究センターの協力を得て、きょう5月20日から、マリアナ諸島北西海域(太平洋)でニホンウナギの産卵生態調査を実施する。期間は6月15日まで。また第2次として8月20日から9月15日を予定している。

 これはニホンウナギの稚魚(シラスウナギ)の減少が著しいことから、人工種苗によるシラスウナギの供給が望まれているため、これまで全く謎のままになっている親ウナギの回遊や天然での産卵生態、仔魚の餌等について解明しようというもの。

 調査には水産庁漁業調査船開洋丸(2630トン)を使用。「産卵海域と想定されるマリアナ諸島北西の太平洋(水深約200メートル)で、大型の中層トロール網を用いたウナギ産卵親魚の捕獲調査を実施し、生理機能や成熟状態の情報を収集するほか、プランクトンネットを用いた仔魚と卵の採集の調査を実施することにより、分布水深を特定し、産卵が行われる時間帯や水深、水温を明らかにしたい」としている。

 また、人工飼育仔魚を現地へ輸送し、プランクトンネットで採取した生物や海中浮遊有機物の給餌実験も予定している。