先端建設技術センターや河川情報センターが全額法人の負担で職員旅行を行うなどしていた問題で、冬柴鐵三国土交通大臣は、さきに参議院予算委員会でも「職員旅行費用のうち、職員の負担割合が半分以下のものについては、負担割合が半分になるよう、その差額分を法人の役員や管理職に返還させる」との考えを表明していたが、同大臣が本部長を務める同省「道路関係業務の執行のあり方改革本部」は道路特定財源の支出を検証する最終報告(改革策)のなかで、この問題には(1)平成15年度から19年度までの職員旅行や職員の親睦団体に係る費用のうち、法人負担分が5割を超える額を役員と管理職が法人に自主的に返還する(2)法人に返還された額は国への寄付などを実施し、公益的な目的に活用するとの策をまとめた。「今年度中に処理するよう」関係法人に要請する。
また、今後について、(1)福利厚生費支出に関しては、職員旅行への支出は旅費の5割以内であって、かつ、年間1人1万円を限度とする(2)職員の親睦団体への支出はとりやめる、ことを指導する。
このほか、業務の適正化をはかるため、職員の倫理意識向上のための取組や不適切な業務執行に関する通報を受けて迅速に対応する仕組みの整備を今年度に実施するよう要請する。
冬柴大臣は全額を法人負担で職員旅行していた先端建設技術センターや河川情報センターの非常識な福利厚生の対応に不快感をあらわにしていた。