鼻噴霧用ステロイド薬「フルナーゼ」と第2世代抗ヒスタミン薬「ジルテック」の併用

2008年01月28日 11:00

 治療での安全性・有効性、日常生活の支障度に関する調査
 併用治療で「中等症」「重症」「最重症」だった患者の83%が
  観察期間終了時に「軽症」または「無症状」に
 【グラクソ・スミスクライン】

 グラクソ・スミスクライン株式会社は2007年1月から5月にかけての花粉が飛散する時期に、花粉症など季節性アレルギー性鼻炎の患者約2000人を対象に鼻噴霧用ステロイド薬「フルナーゼ」(一般名:フルチカゾンプロピオン酸エステル)と第2世代抗ヒスタミン薬「ジルテック」(一般名:セチリジン塩酸塩)の併用治療での安全性・有効性と日常生活の支障度に関する調査を行い、有効性(解析対象症例1492例)について、併用療法により、くしゃみ発作、鼻汁、鼻閉など鼻症状のいずれにおいても改善効果が示され、併用療法開始前に「中等症」「重症」「最重症」だった患者の83%が観察期間終了時(4週間後もしくは併用療法中止時)には「軽症」または「無症状」に改善。観察期間終了時に「無症状」となった患者は全体の32%に達したとの結果を1月18日、公表した。
 それによると、調査の一環として行われた患者へのアンケート(有効回答数886例)の結果、80%近くが日常生活への支障が少なくなった、良くなったと回答した。
 花粉症治療において患者は「強い効果」と共に「早い効果」を希望するといわれる。今回のアンケート調査の結果、約70%の患者が投与1日以内に、約40%の患者が投与1時間以内にその効果を実感し、「フルナーゼ」と「ジルテック」の併用療法が速効性にも優れていることが示された、としている。
また、患者の86%が治療内容に満足し、75%が来シーズンも同じ治療を受けたいと回答していた。
 副作用の発現頻度は3・4%で、主な副作用は傾眠だった。重篤と判断された事象はなく、副作用の種類と頻度は「フルナーゼ点鼻液」および「ジルテック錠」を各々単剤で使用した時と同様だった、という(安全性解析対象1779例)。
調査監修をした山梨大学医学部耳鼻咽頭科・頭頸部外科の増山敬祐教授は「花粉症では、まずヒスタミン等の化学物質が放出され、くしゃみ・鼻汁・鼻閉が起こり、その後、好酸球等の炎症性細胞により再び鼻閉が起こることから、この2つの段階にそれぞれ作用する薬剤を併用することにより、単剤による治療よりも早くかつ優れた効果が得られるものと考えられます。アレルギー性鼻炎は、患者さんの日常生活への支障への影響が強いことから、このたびの調査で、『フルナーゼ』と『ジルテック』の併用の有効性、安全性のみならず、患者さんのQOL(生活の質)向上や患者満足が確認されたことは、医師にとっても患者さんにとっても意義深いことです」とコメントしている