後期高齢者医療 年齢による差別との受け止めも

2012年06月14日 11:00

 野田佳彦総理は13日開かれた参議院予算委員会で後期高齢者医療制度について、日本共産党の山下芳生議員から「後期高齢者医療制度を悪い制度だと思っているのか」と質され「年齢による差別と受け止められた点があったと思うし、国民の反発もあったと思う」と75歳を節として区分された制度設計のあり方に問題点があったことを認めた。

 そのうえで「政権交代後、運用面で可能な限り改善してきたつもりだ」とも述べ、現在も検討を進めている旨を答えた。

 山下議員は閣議決定された社会保障と税の一体改革大綱では後期高齢者医療制度は廃止に向うとされているのに、民主・自民・公明3党による修正協議ではそこが問題になっていると追及。「後期高齢者医療制度はきっぱり廃止すべきではないか」と質した。これに対し野田総理は状況の変化を述べるにとどまり、廃止への明言は避けた。(編集担当:森高龍二)