コミュニティサイトがきっかけで被害に遭った児童の9割近くがフィルタリングに加入していなかったことが警察庁の調査で分かった。また、被疑者の犯行動機の7割超は性行為だった。
このため、警察庁ではサイト内の監視体制を強化するとともに、携帯電話事業者の年齢情報提供など効果のあがる策をさらに進めることにしている。またフィルタリングの普及を進めることや児童・保護者・学校関係者などに対しても広報活動をすすめ、啓発に努める。
調査は被害防止に役立てるため、昨年下期に検挙したコミュニティサイトがきっかけとなった児童被害の福祉事犯など695件(被疑者557人、被害児童546人)を対象に詳細調査を行ったもの。
その結果、アクセス手段にスマートフォンを含め携帯電話を使ったものが9割以上を占めた。またサイトの利用について被害児童の6割以上は保護者から注意を受けていなかった。
被疑者調査の結果、サイト上で知り合ってから犯行までの日数は1割が当日か翌日。1ヶ月以内では65.5%を占めていた。
被害児童調査の結果、サイト利用理由の49%は無料であることをあげ、25.5%は友達のすすめでと答えていた。被疑者と会った理由の19.2%は遊ぶため、18.2%はお金や品を得るため、7.7%は性行為をするためだった。(編集担当:森高龍二)