民進党が消費税率引き上げの2年延期(2019年4月実施)と引き上げ時の給付付き税額控除の導入、軽減税率制度廃止を盛り込んだ法案を25日、衆院に提出した。
これら内容は、今月18日の党首討論で岡田克也代表が安倍晋三総理に提起していたもので、消費が力強さを欠く中、経済立て直しを進めるために、消費税率10%実施は2年先送りし、2019年4月にするよう求めていた。
山尾志桜里政調会長は法案提出後の記者会見で「実質賃金が5年連続で低下し、国内の消費は低迷している」とし「安倍政権は消費税を引き上げられる状況を作り出すことに失敗している。法案はアベノミクスへの対案としての側面と、単に消費税率の引き上げを延期するのではなく、4条件を提示し、われわれの方向性をしっかり示したもの」と語った。
古川元久税制調査会長は「消費税は社会保障を拡充し、持続可能なものにするための財源で、逆進性対策は真に低所得者対策につながる給付付き税額控除を導入するというもの。『社会保障と税一体改革』に関する3党合意の原点に立ち戻った改革を進めなければならない」と狙いを説明した。
岡田代表は消費税10%実施の2年先送りを提起した際「2020年度の基礎的財政収支黒字化の目標を変えないこと。行財政改革をより具体的に進めること。公共事業の重点化、国会議員の歳費や公務員の人件費削減を含む改革も同時に策定すること。低年金者に対する年額6万円の給付や子ども子育て支援などは先送りせず、来年4月から実施すること。財源は2年間、赤字国債で賄うほかない。軽減税率の導入を白紙に戻して、総合合算制度や税額控除とどれが一番望ましいかということをきちんと論議しなおすこと」をあげていた。(編集担当:森高龍二)