グローバルで二輪車販売が好調なホンダ、バングラデシュに新工場建設

2017年11月08日 06:11

Bangladesh_Honda

バングラデシュホンダの新工場鍬入れ式の様子。左から、下川一郎・ホンダ二輪事業本部熊本製作所長、青山真二・ホンダ執行役員アジア・大洋州本部長、泉裕泰・駐バングラデシュ日本国大使、アミール・ホセイン・アムー・工業大臣、パバン・チョードリ・バングラデシュ経済特区庁(BEZA)長官、石井祐一朗・BHL社長

 ホンダのバングラデシュにおける二輪車生産・販売合弁会社であるバングラデシュホンダ(BHL)は、将来の生産・販売台数拡大を見込んで、新工場の建設を開始した。

 BHLは新工場建設開始を記念して現地時間の11月5日、バングラデシュ・ムンシゴンジ県において工場建設の鍬入れ式を実施した。式典は、バングラデシュ政府よりアミール・ホセイン・アムー工業大臣、日本政府より泉裕泰(いずみ・ひろやす)駐バングラデシュ日本国大使。ホンダからは、アジア・大洋州本部長の青山真二(あおやま・しんじ)氏、BHL社長・石井祐一朗(いしい・ゆういちろう)氏らが参列して執り行なわれた。

 BHLは、2013年にバングラデシュでの二輪車組立を開始したばかりの比較的新しい海外事業。新工場は、2018年後半から完成車組立能力10万台の規模で稼動を開始する予定。その後、順次生産能力を拡大し、2021年までに生産規模を20万台にまで拡大する予定だという。

 今回、BHLは新工場の建設にあたり、ムンシゴンジ県 アブドルモネム経済特区に、広さ10万m2の土地を購入。工場建設、土地購入などの投資額は約23億タカ(日本円で約32億円、1円=1.361タカ)だ。

 バングラデシュ政府は今年、二輪車産業の活性化に向けて現地調達促進を図る一方、現地生産・部品調達を拡大させる企業に対する輸入部品関税の引き下げを実施。その結果、二輪車の販売価格が下がる傾向にあり、市場は急激に拡大している。ホンダとしては、今後さらに現地での生産活動を強化することで二輪車産業の発展に協力し、高品質でリーズナブル、そして魅力的な製品を提供するとしている。

 本田技研工業株式会社執行役員でアジア・大洋州本部長の青山真二氏は、「多くの人口をもち、安定して成長する経済に支えられたバングラデシュの二輪車市場は、今後も大きく拡大する可能性をもつ有望な市場です。バングラデシュ政府の現地調達拡大施策にあわせ、ホンダ二輪車の現地生産を拡大し、産業全体の活性化に貢献していくとともに、顧客のニーズに応えるため、多様な商品を提供してまいります」と述べたという。

 2017年度上半期、ホンダグループのグローバルな二輪車販売は好調で、半期で993.7万台、前年に比べて104.7万台増え、前年比111.8%となっている。

 バングラデシュ新工場の従業員は、新工場の稼働で現在に比べて約200名増とされ、稼働開始時の同工場の従業員数は約340名を予定する。新工場の建設は、当地の雇用促進にも繋がる。(編集担当:吉田恒)