真部講話 一切聞いていない 田中防衛相

2012年02月02日 11:00

 2月に行われる宜野湾市長選挙をめぐり真部(まなべ)朗防衛省沖縄防衛局長が職員らに講話した事案が1日の衆議院予算委員会で取り上げられ、田中直紀防衛大臣は「一切聞いていない」と一連の事案については全く関与していないことを表明したほか、「本省も寝耳に水であった」と本省職員も全く関与していない事案であるとした。

 小池百合子議員(自民党)が質した。小池議員は田中防衛大臣の答弁に「真部沖縄防衛局長が勝手にやったということか」と質すとともに真部沖縄防衛局長を国会に呼び集中審議するよう求めた。中井洽衆議院予算委員長は「理事会で協議する」とした。

 また、田中防衛大臣が「一切聞いていない」としたことについても「それも問題だ」として防衛大臣としての責任を質した。藤村修官房長官は「(事案の詳細を)引き続き調査させて頂きたい」と答えた。

 田中防衛大臣は「昨日、この問題について沖縄に職員を出張させた。1月4日に沖縄防衛局長が(講話の)指示を出したということであった。(一連の)流れに私が関与していることはない。本省も寝耳に水であった」と答えた。

 渡辺周防衛副大臣が同日の衆議院予算委員会理事会に報告した内容では、真部沖縄防衛局長は宜野湾市長選の投票日および立候補予定者2名を紹介して宜野湾市が普天間飛行場の所在地であり、宜野湾市民の民意が重要であること、公務員として中立性・公正性に疑いを持たれないようにすることなどを講話したという。選挙に際し特定の候補者を支持する内容はなかったという。