関西電力に原発運営の資格ない 自治体首長ら

2019年10月22日 08:13

 関西電力の役員らが総額3億円を超える金品を高浜原発のある福井県高浜町の元助役から受領していた問題を受け、全国33都道府県約100人の市区町村の首長(元職含む)でつくる「脱原発をめざす首長会議」が21日までに原発は信頼が絶対条件で「関西電力には原発を運営する資格はない」との声明を発表。

 首長らは「過酷事故が起きれば数百キロ圏内の住民の平穏な暮らしを破壊し、故郷からの長期非難を余儀なくされる。住民の多くに犠牲を強いかねない事業でありながら、利権・癒着・腐敗とセットで運営されてきた事実と関西電力による隠ぺいに激しい怒りを禁じ得ない」と非難した。

 そのうえで首長らは「関電の第3者委員会調査にとどまらず、関電は政府・国会・立地自治体などの調査に全面的に、自発的に協力するように」と求めた。

 また原子力規制委員会に対し「関電の信頼回復がない限り原発再稼働を認めてはならない。現在稼働中の原発についても直ちに停止措置を命じるよう」求めている。

 また国に対しては「すべての電力会社の原発事業について、原発マネーの還流を解明するように」訴えている。(編集担当:森高龍二)