世界ラリー選手権 緒戦「ラリー・モンテカルロ」 トヨタ、ワン・ツー・フィニッシュ

2021年01月27日 06:48

2021 WRC Rd.1_2S

WRC2021の緒戦「ラリー・モンテカルロ」で優勝したチームトヨタ、オジエ/イングラシア組(ヤリスWRC 1号車)優勝

 2021年FIA世界ラリー選手権(WRC)緒戦ラリー・モンテカルロの最終日が1月24日、モナコを基点に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのセバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア組(ヤリスWRC 1号車)が優勝。

 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)は総合2位で、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車)は総合4位でフィニッシュし、チームは最高のシーズンスタートをきった。

 チームトヨタの報告によれば、ラリー・モンテカルロの最終日は、モナコのパルクフェルメを基点に、フランス山中で2本のステージを各2回走行し、その合計距離は54.48km。ラリー最終日はサービスの設定がなく、タイヤに関しても早朝ステージに向かう時に装着、搭載していたタイヤ以外は使用することができない。そのため、最終ステージにかけて路面コンディションがどのように変わっていくのか、見極めが必要だった。

 ラリー3日目終了時点で首位はトヨタの3台は、首位オジエ、13秒差でエバンスが総合2位、56.8秒差でロバンペラが総合3位と、ヤリスWRCがトップ3を占めていた。そして、最終日のSS12でオジエがベストタイムを記録し、エバンスとの差を21秒に拡げた。

 続くSS13ではエバンスが2番手タイム、オジエが3番手タイムで差は19.7秒に縮まったが、続くSS14でオジエがベストタイムを記録、差を28.1秒に拡大。そして、ボーナスの選手権ポイントがかかる最終の「パワーステージ」で、オジエは今大会8回目のベストタイムを刻み優勝。2年ぶり、2009年のIRC開催大会も含めて通算8回目となるラリー・モンテカルロ優勝を飾り、WRC通算50勝を達成した。

 トヨタは、過去ラリー・モンテカルロで3回優勝しており、TOYOTA GAZOO Racing World Rally TeamとしてWRCに復帰。トヨタにとって、1991年に初めてラリー・モンテカルロを制してから30年目となる記念すべき大会で4回目の優勝となった。

 チームトヨタは1-2フィニッシュに加え、パワーステージでもトップ3を占めて最大得点を獲得し、マニュファクチャラー選手権でトップに立った。

 TOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラムにより、ヤリスWRCで出場の勝田貴元は、デイ3で総合6位へと順位を上げ、最終日はスピンを喫してタイムを失うもトリッキーなステージを全て走りきり、昨年大会の総合7位を上回る、WRC自己最高位の総合6位で今シーズン初のラリーを戦い終えた。(編集担当:吉田恒)