コロナ禍の自粛生活の長期化で「おうち時間」が長くなったことにより家庭ゴミが増加しているようだ。中でも環境問題と関係するペットボトルの消費量が増え家庭ゴミの中のペットボトルが増加しているのは想定外の事態かも知れない。
家庭用浄水器メーカーのBRITA Japanが8月上旬に全国の20~60代の男女1000人を対象にした「コロナ禍前後の家庭ごみに関する意識調査」を実施、24日にその集計結果を公表している。調査結果によると、コロナ禍で「家庭ゴミが増えた」と回答した者の割合は48.0%で、約半数の家庭で自粛生活の影響でゴミが増えたようだ。コロナ前と比較したコロナ禍でのゴミの量の比率は平均131.5%で、コロナ前より3割超でゴミが増えている。増えたゴミの内容を見ると、「生ゴミ」が55.0%とトップ、次いで「マスク」の51.9%、3番目に「ペットボトル」47.9%となっており、この3つが半数前後で突出している。これらに次ぎ「ダンボール」と「プラスチック製の食品容器」が41.3%と4割を超えているほかプラスチックゴミの増加が目立つ。
家庭ゴミが増えた理由を複数回答で聞いた結果では、「自宅で過ごす時間が増えたから」が80.0%と突出して多く、次いで「自炊が増えたから」が44%と続き、その他「テイクアウト」、「通販」、「フードデリバリー」の利用増加など、やはり外出自粛が家庭ゴミ増加の原因であるようだ。
現在の家庭ゴミを「どの程度減らしたいか」という質問に対しては、平均値で64.8%に減らしたいとなっている。そこで「家庭ゴミを減らすために行っていること」を聞いた結果では、「レジ袋をもらわずマイバッグを使う」が65.1%で最も多く、次いで「食べ残しを減らす」が45.0%、「飲み物はマイボトルを使う」33.1%、「簡易包装のものを選ぶ」20.7%、「使い捨てのカトラリーはもらわない」20.1%、「通販はできるだけまとめて頼む」20.0%などと続いている。上位のゴミ削減方法はコロナ禍以前から唱えられているものだが、以前よりも努力しているにもかかわらず自粛生活の長期化で家庭ゴミは増加傾向にあるようだ。供給側にもさらなる工夫が求められるのではないか。(編集担当:久保田雄城)